うさぎが不正咬合になると、多くの場合は生涯にわたって定期的に歯を削る必要があります。
うちのよしの君も2歳で臼歯の不正咬合になり、現在5歳になりますがその間に7回ほど処置をしています。
初めは臼歯だけでしたが、今では前歯も含めてすべての歯を処置しなければいけない状態に・・・
このように不正咬合は完治するどころか、状態が悪くなってしまうことの方が多い病気です。
また治療を受けるにしてもその方法は病院によっても様々。
今回は不正咬合の治療法やリスク、また気になる治療費などをご紹介しますので参考にしてください。
目次
不正咬合の処置法
うさぎにとってできるだけ負担がなく、良い治療を受けさせてあげることが大切です。
また治療と言っても病院によって様々ですし、もちろん治療費も変わってきますから、ある程度の知識を持っておくと役に立ちますよ。
前歯の治療法と費用
上の歯が下の歯にかぶさっているのが正常な状態なので、つめ切りなどを行うときに定期的にチェックすると安心です。
前歯の治療として一般的によく行われるのが、ニッパーや電動カッターで伸びた歯をカットしたり、電動ローラーやタービンなどで削ったりして長さを調節する方法です。
また矯正治療を行ってくれる病院もありますので、うさぎにとっていちばん良い方法を選んであげてくださいね。
歯の長さを調整する場合
前歯の不正咬合の場合は3~4週間に1度くらいのペースで処置する必要があります。
処置のやり方によっては麻酔が必要な場合もあるので治療費も様々です。
カットする方法
前歯の治療法としてよく用いられるのが、ニッパーや電動カッターでカットする処置ですが、よほどのことがない限り無麻酔で行うため短時間で終わり、うさぎへの負担も少ないと言われています。
また治療費も安いので飼い主も助かります。
リスク
またカットするときに、歯にひびが入ったりかけたりする可能性もあります。
病院によっては飼い主の希望を優先してくれるところもあるので、処置が必要になった場合にはあらかじめどんな器具を使用するのか聞いておく必要があります。
治療費
ほとんどの場合が無麻酔で処置ができるので治療費を安く抑えることができます。
1000円~3000円くらいです。
削る方法
上記で記述したリスクから電動ローラーやタービンなどを使用する病院が増えています。
ただ前歯の治療なら無麻酔で行う病院もありますが、麻酔を使用するところもあるので確認してください。
治療費
2000円~4000円くらい
麻酔込みで3000円~6000円程です。
矯正治療
歯科用タービンなどを使用して、少しずつ歯を削り形を整えて正しい噛み合わせができるようにしていく方法です。
この治療は回数が必要になるため、伸びた歯をカットとするのに比べて治療費がかかりますが、うまくいけば不正咬合が完治します。
治療費
1回 3000円~4000円
通院しながら処置を繰り返すため最終的には、50000円~70000円くらいになるそうです。
奥歯の治療と費用
まれにうさぎの扱いになれた獣医さんがいる病院では、無麻酔で奥歯の処置を行うようですが、それも賛否両論と言ったとこです。
また場合によっては抜歯を行うこともあるので、デメリットもしっかりと把握しておいてください。
トリミング
治療の頻度としては、3か月から半年に1度くらいでしょう。
奥歯の場合はその個体の状態によっても大きく違ってくるので、毎月処置を受ける子もいれば、1年ほど間隔があいたということも・・・
また病院によっては、とげのようにとがってしまった部分だけを削って終わりというところもあります。
私が初めて不正咬合の治療を受けた病院がそうでした。
『ほっぺたを傷つけていたとこは削りましたが、他にも違う方向に伸びたり怪しいなって思うところがあるから、また近いうちに治療するようになるね』って・・・こちらも知識がないからそんなもんなのかと思ってましたが、現在通っている病院ではかみ合わせを見ながらすべての歯をトリミングしてくれています。
とりあえず処置を受ける前には必ず確認しておいてくださいね。
リスク
またうさぎは神経質で臆病な動物なので、慣れない場所での治療に強くストレスを感じたり、それが原因で麻酔の副作用が増大したり、麻酔が効きにくくなることも・・・
最悪の場合はストレスによってアドレナリンショックを起こしてしまうこともあります。
その他にもいろんな要因があって、全身麻酔はうさぎにとってリスクが高くなってしまうので、治療をするのであればうさぎのことに詳しい病院を選ぶことが重要なポイントと言えるでしょう。
治療費
ただ全身麻酔をするためその他の処置や検査などが必要になります。
・血液検査
・レントゲン
・鎮静鎮痛処置
・点滴
・内服薬
すべての費用を合わせると、17000円~30000円くらい必要になります。
抜歯
・グラついている
・治療(全身麻酔を使用したトリミング)の頻度が早い
・歯根膿瘍を発症した場合
・歯根の捻じれ
この他にも医師の考え方によっては抜歯を進められることがあります。
メリット
不正咬合が原因でいろんな病気を発症してしまいます。中には命にかかわるような病気になることだってあるんです。
実際にうちのよしの君は、鼻涙管閉塞によって常に涙が出ています。そのため目の周りの皮膚炎にもきをつける必要があります。
また歯根膿瘍や眼球突出になるかもしれないと心配もしています。
デメリット
・歯根が残ってしまったらまた歯が生えてくる可能性がある
・多量の出血を伴う
・特に下あごの骨が薄いため、無理に抜歯をするとあごの骨が折れる可能性がある
・きれいに抜ききれる保証がない
・全身麻酔によるリスクがある
これらのことを考えると、抜歯がいいと素直に言い切れないのが正直なところです。
治療費
1本につき、550円~4000円ほど
こちらも奥歯の処置と同様にレントゲンやその他の処置が必要になってきます。
全ての費用が、40000円~60000円くらいです。
歯がないうさぎはどうなるのか?
もちろん健康な歯を持っている子と同じようにはいきませんが、人がちょっと手を加えてあげれば、上手に食べることができるんですよ。
ペレットをふやかしてお団子のようにしてあげると食べやすくなります。
野菜などはみじん切りにするかミキサーなどにかけても良いです。
また処置を受けた後は、痛みなどによりなかなか自力で食べないこともあります。
その場合は普段通りの食事量に戻るまで、強制給餌をしながら様子を見たあげることも必要になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
不正咬合になった場合、重要になるのが処置の方法です。
長期にわたって治療を受ける必要がありますし、その場合治療費もばかになりませんからね。
また病院に任せっきりで後から後悔するようなことがないように、できるだけ適切な治療を知っておいた方がいいと思います。
うさぎのために良い治療方法を選べるようにしておいてくださいね。