【牧草を食べないうさぎ】解決策もないままいまだペレットを食べ続ける

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私たちは牧草が苦手なのです
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うさぎと牧草

うさぎの主食は牧草!

健康のためにも牧草を食べさせましょう!

皆さん当たり前のように口にします。もちろん私もうさぎにとって牧草は欠かせない大切なものだと思っています。

しかし何をしても牧草を食べてくれない子がいるのも事実なのです。

 

うちのよしの君、牧草嫌い

よしの君を迎え入れたのは、生後3カ月、最初はアルファルファを与えていました。もともと牧草があまり好きではなかったのか、喜んで食べるという感じではありませんでした。

 

牧草を食べる量も少なく、これだけでは必要な栄養がとれないと、ペレットも少し与えることにしました。それがそもそも間違いだったのか、徐々に牧草を食べなくなってしまったのです。

 

牧草を食べない分、必然的にペレットを与える量が増える・・・今では主食はペレット、おやつとして野菜や果物、野草など、これがよしの君の食事形態です。


これではいけないとチモシーを与えてみたり、オーツヘイやイタリアンライグラス、また生産国によっても味や香りなどが違ってくるのでカナダ産やアメリカ産などを与えてみたり・・・かなりの牧草を試してみましたが全く興味を示しません。

 

そして2歳半くらいの時に不正咬合の手術を初めて受けたのです。いちど不正咬合になってしまうと、治療を受けた後も硬いものを食べにくい傾向があり、余計に牧草を好まないのかもしれません。

 

不正咬合についてはこちらの記事をご覧ください。

うさぎ【不正咬合】、涙とよだれ、食欲がない、その原因と予防について

 

牧草嫌いを克服する

牧草嫌いな子に牧草を好んで食べてもらう!結論から言って無理だと思っています。

 

牧草がキライなうさぎは、チモシーなどの牧草を食べ物として認識していません。匂いをかぐどころか見向きもしません。

 

たまに牧草入れから引っ張り出して遊んでいます。よしの君にとってはおもちゃのひとつなのです。

 

うさぎは偏食がちで、特徴として食べ物の好みがハッキリしている事が多い。

・ペレット以外のものを一切口にしない
・いつも食べているメーカーや種類が変わると食べない
・硬いものだけを好んで食べる
・柔らかいものしか食べない

 

うさぎは食に関してとても保守的で食べ慣れたもの以外を口にしない傾向があります。そのため小さなころからいろんなものを食べさせて、食の幅を広げておくことが必要です。

 

年齢を重ねるごとに好き嫌いが激しくなっていくことも・・・こうなってしまうと飼い主がいくら努力をしても、全くうさぎには通用しません。

はじめが肝心!というわけですね。

 

なぜ牧草が必要なのかはこちらの記事に掲載しています。参考にしてください。

うさぎの主食は牧草!牧草好きのうさぎを育てて病気知らずで健康に!

強制的に牧草を食べさせる

『牧草を食べないのはペレットの与えすぎ』

『ならばペレットの量を減らしてしまえばいいのか?』

『空腹になれば牧草を食べてくれるだろう!』

『それじゃあ、ペレットをやめれば問題解決!』


簡単にこのようなことを口にする人が多いようですが、これは本当に危険な行為です。

 

 

うさぎは常に胃腸を動かしていないといけない動物で、24時間の絶食に耐えられません。


ペレットの量を減らして、スムーズに牧草を食べてくれれば問題はありませんが、食べないときにはただ食事量が減ってしまうことに・・・そして便が小さくなったり少なくなってしまいます。


これはうさぎにとっては緊急事態、いろんな病気を引き起こす要因にもなります。

 

胃腸の運動機能低下

うさぎの消化器(胃腸)は食物繊維を得ることによって活発に動いています。

食物繊維の摂取量が減ってしまうと胃腸の動きが鈍くなり、胃腸内の食べ物が異常発酵してガスがたまります。

そうなるとお腹が張り苦しくて食べられない、そしてまたガスがたまる・・・これを繰り返してどんどん症状が悪化してしまい、痛みをともない動かなくなってしまうのです。

 

肝脂肪

腸管から栄養の吸収ができなくなると、全身に散らばった脂肪を肝臓に集めてエネルギーに変えようとします。

そのため大量の脂肪が肝臓に集まってしまい、処理しきれなくなって肝臓の機能が低下してしまうのです。

特に太っているうさぎは注意が必要です。

 

腸内細菌

繊維を摂取できなくなると、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。そうなるとクロストリジウムなどの悪玉菌が増え毒素をばらまいてしまい、食欲低下につながってしまうのです。

 

よしの君との根比べ

私も以前、どうにかして牧草を食べてもらおうと強硬手段に出ました。ペレット抜きはさすがに危険だと思い、普段の量の3分の1程にペレットを減らして、よしの君と根比べ!

 

もちろん便の様子などを見ながら行いましたが・・・与えられたペレットだけを食べて、意地でも牧草を食べることはありませんでした。3日ほど心を鬼にして頑張りましたが、便の量も減ってきたのでこれ以上は危険だと思い、結局断念・・・私の敗北です。

 

その後すぐに通常量のペレットを与えると喜んで食べてくれたので一安心ですが、この強引なやり方は命を落とす危険性もあるのでおすすめしません。

このように空腹の状態が続いても、牧草嫌いな子はかたくなに牧草を食べようとしないのです。

 

うさぎと食事

【動物たちが食べる理由】とは何でしょうか?・・・それは生きるためです。

動物と食

われわれ人間のように『バランスの良い食事を!』なんて心掛けている動物はいませんし、『いつまでも健康で長生きしたい』と願っている動物もいないのです。

 

生きているものの自然な姿として、空腹を満たすためにエサを探し食べる・・・目の前に何種類ものエサがあれば、その中から自分の好きなものだけを好んで食べるでしょう。

牧草を普段から喜んで食べている子は、あの香りに食欲をそそられ、食感や味が好みだから食べているだけで、『歯が伸びると不正咬合になる・・・予防のために牧草を食べよう』なんて考えているうさぎは一匹もいないんですよ。

 

病気になることや命を落とすことを恐れているのは人間だけなんです。

野生の動物はもちろん、飼育下にある動物たちも、全くそんなことは考えていないし、望んでもいないはず・・・

 

だからこそキライなものを食べてもらおうとするのならば、うさぎに言葉を理解してもらうか、99.9999%食べないだろうという覚悟をし、また気が遠くなるほどの時間がかかると思った方がいいでしょうね。

 

私の経験上、気持ちだけが焦ってしまうと、毎日が憂鬱な気分になり夢にまで牧草が登場するはめになってしまいます。

少しの可能性を大切にし、試行錯誤しながら地道な努力を続けていくことが必要なのです。

うさぎにペレットは必要なのか?

牧草だけでは栄養が偏ってしまう。だからこそ必要な栄養が摂取できるペレットを補助食として与える必要がある。

理想の食事バランス

牧草8割、ペレット2割、おやつとして野菜や果物、この考えは正しいと思いますし、できることならばよしの君にもこういう食事をしてもらいたいと思っています。


ですがこのバランスを維持するのはとても難しいことです。

うちのよしの君のように初めから牧草を好んで食べていない子にペレットを与えてしまったらどうでしょう?

やはりおいしいペレットに食いついてしまい、一段と牧草を食べる量が減ってしまうのではないでしょうか。ならばはじめからペレットを与える必要はなく、いろんな種類の牧草を与えながら育ててあげればよかったのではないかと後悔することもあります。

 

ペレットを与えないとどうなる?


ペレットをあたえる理由としてはバランスのとれた栄養分を簡単に補うため、それ以外の理由はありません。

ですから実際にペレットを食べないデメリットよりも、牧草を食べないことの方がうさぎにとって大問題!リスクが高すぎます。

 

・不正咬合になる
・胃腸うっ滞になりやすい
・腸内細菌のバランスが崩れてしまい、正常な盲腸便が作れないなど・・・

これらは重症化してしまうと命にかかわることもあります。またいちど不正咬合になってしまうと一生これと付き合っていくことになり、全身麻酔をしながらの治療を何度も繰り返し受けなければいけません。
犬や猫に比べてうさぎの全身麻酔はリスクが高いと言われています。

その理由として

・うさぎ専用の麻酔がない
・体が小さく、麻酔中に体温が低下しやすい
・麻酔の効き具合が確認しにくいため、他の動物よりも深い麻酔になりやすい
・恐怖や痛みなど過度なストレスをあたえると、アドレナリンショックにより突然死してしまう
・気道が確保しにくい

このような理由により全身麻酔はうさぎにとっては危険だとされています。

やはりこのような治療は受けさせたくないのが本心ですが、不正咬合を放っておくことはもっと危険です。

 

牧草だけで飼育できるのか

実際に牧草だけで何匹もうさぎを育てている方もいらっしゃいます。

ペレットに比べると栄養価は低くなりますが、病気になることもなく健康そのもの、何の問題もないようです。

どうしても栄養不足が気になるようであればうさぎのサプリメントもあるので、それで栄養を補給してあげることも可能です。

またうさぎは自分自身で栄養補助食を作り出すこともできるんです!

 

天然サプリ

うさぎの消化器官は素晴らしい機能を持っているんです。

牧草などは栄養価が低く、また消化吸収がしにくいため、腸で吸収できなかったものを盲腸へ送り込み発酵させるのです。そして盲腸便という栄養価の高い便を作り出し排出し、もう一度口から摂取するという仕組みです。
この盲腸便にはたっぷりと栄養が含まれており、不足しがちなタンパク質やビタミンなどの栄養素をこれで補っているのです。言わばサプリメントのようなものです。

 

盲腸便についてはこちらの記事に詳しく掲載しています。ご参照ください。

うさぎがうんちを食べるのは要注意?盲腸便は大事な栄養補助食

 

飼い主の気持ちとグチ

 

上記で述べた『牧草だけで育てれば良かった』という言葉は、牧草を食べてくれないうさぎの飼い主の極論です。
理想の食事は牧草とペレット、バランスの良い食事させてあげたいのが本音です。


ただ現状うまくいかず、そうしていれば食べてくれたのではないか・・・という個人的な切ない思いなのです。


うさぎの性質や特徴、また飼育の仕方などわからないまま迎え入れた愚かな行為が、今の現状を作り出してしまいました。

不正咬合の治療を受け続けなければいけないよしの君・・・もうすぐ5歳です。いつまで全身麻酔に耐えられるのか、そして根尖膿瘍(こんせんのうよう)などを引き起こしてしまえば、取り返しのつかないことにも・・・

 


タイムマシーンがあるのなら、もう一度あの時に戻ってやり直したい・・・真面目にそう思います。


牧草を食べてくれないうさぎの飼い主さんの中には、同じような思いをされている方も多いことでしょう。また何をしても牧草を食べてくれない子たちに、日々頭を抱えている方も・・・

 

だからお願いです。言わないでください。悩んでいる私たちにこれ以上『牧草を食べさせてください』と・・・病院に行ってもこればかりです。

 

牧草の重要性も十分わかっています。食べなければどうなってしまうのかも・・・だから今でも色々と試しながら少しでも食べてもらえるように頑張っています。でも簡単にはいきません。

 

皆さんにもわかってほしいんです!嘘ではなく大げさでもなく、食べない子は食べません!

 

・レンジでチン!
・天日干し
ハサミでカットして長さを変えてみる
・病気で食欲のない子でもこれは食べるといわれた生牧草
・いろんな種類の牧草食べ比べ
・いろんな種類の牧草入れを使用して与え方にバリエーションを加える
・牧草キューブ

などなど、いろんなことを手を変え品を変えて試していますが、まったくダメです!世界中の牧草を目の前に置いてあげても、きっとよしの君はどれも食べないだろうとも思います。


それくらいよしの君は牧草を食べないのです。

 

だからといってあきらめはしません!よしの君のため、また牧草嫌いで悩める飼い主さんのためにも、必ず『よしの君が牧草を食べました!』と報告できるように頑張ります!
今、新たに挑戦しているのは、牧草とペレット、リンゴやバナナなどで作った【牧草だんご】です。よしの君の好物に牧草をまぜ、少しずつ牧草に慣れてもらう作戦です!
この様子はまた後日お伝えしますね。

 

まとめ

私が『牧草を食べさせてください』と常々口にするのは、自分の経験上、それがうさぎにとっても飼い主にとってもベストだからです。

 

そして嫌いになってからでは、時間がかかったあげく、食べてくれる可能性も低いからなんです。

 

だからこれからうさぎを迎え入れようとしている人、また飼育し始めた人に声を大にして伝えたい『うさぎに牧草を与えましょう!』と。

 

正しい情報をもって、後悔しないようにうさぎを育ててあげてくださいね。

 

 

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